2015年1月30日金曜日

冬の安達太良山【オイルサーディンと小松菜のパスタ】

2015年1月1日、

くろがね小屋に到着して、宿泊の手続きを済ませてから部屋に荷物を運び込む。
わたしたちが泊まる部屋は6人部屋で、わたしたちのほかに同室者が2人いるとのこと。

山小屋らしい山小屋に泊まるのは今回が初めてだったので部屋の使い方や荷物の置き場所など、部屋での過ごし方を探りながら楽しむことにした。

時刻は14時過ぎで、とても空腹だったので1Fの談話スペースで食事を作ることに。

1Fのスペース半分では噂には聞いていたけど山岳会の方々が大宴会をしていて、食べ物とお酒が溢れていて、おそらく大晦日から飲んでいるのだろうか、みなさん相当出来上がっていて、その酒盛りは延々と続いているようだった。
空間全体が愉快で、この空間を共有しているというだけでも、なんだか楽しい気持ちになってくる。

わたしたちはその空間の一角を確保して調理を開始。

今年初めの山ごはんは「オイルサーディンと小松菜のパスタ」。

具材はオイルサーディンの缶詰と前日の年越し蕎麦のために買って、わざと余らせておいた小松菜。
夏山や長期間の山行のときなどはドライフードになってしまいがちで栄養バランスは偏っていると思う。
今回は冬山で短期間なので、野菜も痛まないし小松菜だとそこまで荷物にならないしヘタらないので小松菜をメニューに取り入れてみた。

それから相方が作っておいたドライトマトやドライにんにくなどを合わせた特製イタリアン調味料もアクセントに。

今回のもうひとつのこだわりは生パスタ。
、、というか 、山に向かう途中で偶然、無添加で茹で時間の短いおいしそうな生パスタと出会えたわけだが、、。笑

山にはあまりたくさん食材を持ち込めない分、素材にこだわって限られたもので(限られた環境下で)おいしいごはんにするのも、山の楽しみだと思っている。


コッヘルでパスタを茹でながら蓋で調理をする。
オイルサーディンのオイルが具材を炒めるときに活きてくる。

大宴会してる方々ががっつり鍋物とか、現場であらゆる料理を作っていたようなので、わたしたちもテーブルの上でコンロで調理し始めた、、が、、注意されてしまった。。やっぱりだめよね。。

でも床だったらOKとのことだったので床で調理をさせてもらうことに。

しかし普通に考えたら建物内でコンロ調理可能なんてところはあまりない。

くろがね小屋は自由度があっておおらかな山小屋なんだなと。すてき。




 具材が少ないシンプルなパスタになったけれどおいしかった。
なんといっても山で食べられる生野菜の美味しさ。小松菜の歯ごたえが楽しめた。
生パスタもやっぱり乾麺とは違ってモチモチした食感がいい。


山小屋で おいしいランチができて大満足。
(2時間半後にくろがね小屋特製、牛すじカレーの夕飯をいただきましたが、 ぺろりと、おかわりも。笑  我ながらこの食欲、おそろしい、、)



2015年1月13日火曜日

冬の安達太良山 12/30/2014ー1/1/2015

2015年、年の初めは安達太良山に行きました。

初めての雪山で、時間のない中で計画を立てたり装備を揃えたりでばたばたしながらその日を迎えてしまったので反省も含めて見返してみようと思います。

2014年12月30日、
装備のチェック、食料の確認などなど、夜中までかかってしまった。
いつもならバイクで行くのでそれに加えてバイクのメンテナンスなど。
 安達太良山までの道のりは道路が凍っている可能性が高いので、今回は電車で行くことに。
なので少しばかり時間と気持ちに余裕を感じることができたかな、、

12月31日、
JRが季節限定で発券している「青春18きっぷ」を使用して向かうことに。
ローカル線でしか使えない乗車券だけど、目的地の二本松までローカル線で4時間ほどで着くのでバイクより圧倒的に早い。そして「青春18きっぷ」を使うことで2000円ほど安く済む。

そんなわけで今回はいつもよりゆっくりめに家を出て、駅弁なんか買ったりしてゆったりローカル線の旅となった。(年末だったので帰省する人なんかで車内は結構混んでいたけれど、、)


旅の初日は安達太良山の 奥岳登山口にほど近い、岳温泉の宿泊できる公共浴場、岳の湯に宿泊。
地元の人などのはなしでは岳温泉の中でも一番泉質が良くて温度が高いそう。
透明なお湯でさっぱりしていてずっと浸かっていられる感じ。
酸性泉なので酸っぱい。

素泊まりのみなので自炊場もあり、ちゃんと調理できる。
わたしたちは年越し蕎麦として鴨南蛮そばを作るつもりでいたので行きがけに食材を 買い、予定より早く到着できたので温泉に浸かったり、料理をしたり、地酒を呑んだり、次の日に備えてゆったりと過ごした。

2015年1月1日、
新年の朝、温泉に浸かり、栗ぜんざいを作って食べて8:30頃、宿を出発。

歩いて程なくして通りかかった車からおじさんが顔を出して「乗っていきますか?」
と声をかけていただいた。わたしたちはそのおじさん、コガイさんのご厚意に甘えて同乗させてもらうことに。
歩くと1時間半ほどかかる道のりが30分ほどで登山口にあるスキー場駐車場に到着。
しかし意外と長い道のりだったので、この退屈な道路をひたすら歩くハメにならなくてよかった。コガイさんには本当に感謝。

コガイさんは地元の方で、安達太良山にも何度も登られているとか。
言わばコガイさんにとって安達太良山は庭のようなものだろうか。ここで出会ったのもなにかの縁、ということで雪山初心者のわたしたちと一緒に登ってくださることに。

コガイさんのはからいで(?)普通の登山道じゃつまらないということでスキー場のコースから直 登するルートをとった。
そのときすでに雪が降り続いていたし前日もずいぶん降ったのか、新雪でトレースは全くなく、ふわふわの雪は抵抗感のないものだった。
今回の雪山のために購入した念願のNORTHERN LITESのスノーシューはレース用の使用になっているので一般的なスノーシューよりも軽くて短く、取り回しがいい。ただ、その分浮力が多少劣るのかも。。あまり気にならなかったけれど。。
また、スキー場を登っていくのでそれなりに傾斜があり、さらに新雪だととても滑り、スノーシューの能力の限界を早速感じることとなった。

そして、標高が上がるにつれて積雪も増え、途中からラッセルしなければならなくなってきて、これ以上直登は厳しいというところで夏道に進路を変更。

その後はきつい登りもなく、雪質もきしきしと鳴る、歩き易いものへと変わっていった。

つかの間の穏やかで可愛らしい樹林帯の道を過ぎると、今度は頂上へ登っていく、ラッセルも伴う傾斜になっていった。
山頂に近づくと風が強くなり、吹雪いて視界はあまりよくない状態だった。
コガイさんが「この先が本当の頂上ですけど、行くのであれば荷物を見てますよ」と言ってくださったけれど、あいにくわたしたちはまつげを凍らせて強風の中で頂上を目指すほどのタフな精神は持ち合わせていなかったので遠慮させていただいた。
それでも、「せっかくなので」ということで、ほとんど山頂である証の木札が立つ前で、びゅうびゅうと強風が吹雪く中、記念の写真を撮ってもらった。





そして目指す進路をくろがね小屋方面に取り、吹雪の中突き進む。
風向きのせいで登って来た道のりより吹雪いていた。
顔にばちばちと雪が砂のようにあたり、顔の皮膚が出ている部分がとても痛かった。
まつげがさっきよりも凍って視界が狭まり、ゴーグルの必要性を非常に感じた。
さらに、ホワイトアウトまではいかないけれど、真っ白い世界にはわたしたちだけしか存在していないかのようだった。

そうした吹雪をしばらく辛抱しながら歩いていくと風も弱まっていき、高台になっているところから下を見下ろすとぽつんと小屋が見えた。
ようやく、くろがね小屋に到着。
下り坂をざざざっと降りていき、小屋の前に着いた所でコガイさんも立ち寄るのかと思いきや、間髪入れずに下山するとのこと。
「またどこかで」と、さっぱりとした別れを告げ、さわやかに去っていった。
アスリートのような方だった。

行程は4時間ほどかかった。
奥岳登山口からの通常のルートだと2.5〜3時間ぐらいで着くようだが、わたしたちが取った道はラッセルが多かったのでその分かかったのではないかと。

それでも、登山道ではなくてスキー場から直登という道なき道を突き進み、4時間で到着できたのはコガイさんなくして成し遂げることはできなかったことは言うまでもない。

おそらく、誰にも出会わずにわたしたちだけで岳温泉から目指していたとすれば倍以上の時間がかかっていたことだろう。。

コガイさん、本当にありがとうございました。

 【スキー場ー安達太良山山頂経由ーくろがね小屋】

山行は2日目に続きます。

2015年1月11日日曜日

謹賀新年


新年、明けましておめでとうございます。

昨年末から念願のシルクスクリーンの勉強を始めたので久しぶりに年賀状を作りました。シルクスクリーンで。

年末年始は安達太良山で初めての雪山を楽しむ予定だったのでそれを夢想して、7 版刷りで冬の安達太良 山を描きました。
麓を登る人影はわたしと相方が初めてのスノーシューを履いてウキウキしながら雪山を登っている姿を想像して描きましたが、これだけは版画ではなくて後から描きたしたものです。

しかしまあ、意気込んで90枚刷ることにしたのですが、それはもう大変で大変で。
7版刷りなので1枚の紙に対して7つの版を1つずつ刷る作業をします。それを90枚の紙に行うので全部で630回刷ることをしたわけです。
それはもう、修行のような、自分がプリンターになったような。

おかげで刷る技術が上達しました。

来年の年賀状はもう少し色数を減らそうと思います。

今年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。