2016年4月5日火曜日

雪山ゆるゆる縦走の旅ー見えないすがたー

今回多くの獣たちに出会った。
出会ったと言っても実際に出会えたことは一度もなくて、正確にいうと彼らがここにいたことを証明する、小さな痕跡をいくつも見つけたのだ。

痕跡であってもわたしにとっては心ときめく出会いである。何時間か前に彼らがここを通ったすがたを想像する。どんなだろうか。雪に残された足跡を見つけては、ぴょんぴょん通り過ぎただけなのか、立ち止まって木の皮を食んでいたのか、あちらの方へ行ったのかぁなどと、その見え隠れするすがたを垣間見ていた。
そして彼らの生活圏に少しだけ近づくことができた気がして嬉しくなっていた。




うさぎの足跡。こんなに右往左往してなにやってるんだろう







大きなうさぎの足跡を発見。(タバコと比較)きっと大うさぎなんじゃないかと





これは多分、赤ちゃんうさぎ。まだ上手に飛べないのか、四つ足が揃っていて可愛らしい。






これは鳥のようだ。きれいに一直線に歩いている。一度しか見つけられなかった





これは何者なのか??結構でかいのでうさぎはまずないし、四つ足揃えてるので熊でもない。
たぬきとかかなぁ







ついに発見!熊の足跡!
わりと新しい足跡のようなので、数時間前にここを通ったと思うとドキドキする。熊の残像を垣間見た




うさぎの足跡は随分見つけた。
今回うさぎのいる森に行きたいと密かに思っていたので、思いのほかうさぎパラダイスで驚きとときめきの連続であった。
実はうさぎの足跡を発見したのも今回が初めてだ。野うさぎはなかなかお目にかかれないと思っていたが、いるところにはいるんだなあと。
こんなに足跡があるならひょんなところで本当に出会えてしまうのではないかとさらなる期待をせずにはいられなかったが、残念ながらそれはなかった。

うさぎの糞もいたるところに転がっていた。
手のひらにすくうと、少し湿り気があるが軽く、コロコロとする。
指で潰してみると簡単に崩れ、粉々の木の屑のようなものになった。
鼻に近づけてみると、わずかに草木の香りがする。
木の皮や、ちょこんと出た、草の根なんかを食んでいるのだろうか。







手のひらの粉々になったうさぎの糞はさらりとし、風に晒されていった。

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